昨夜夫とNHK BSで二葉百合子さんの「岸壁の母」を聞き感動しました。私は 和歌山放送の社員だった頃 懐メロの番組を担当していたこともあって何十回となくこの曲は聴いているので 内容は 知っているつもりだったんですが 昨日は ぽろぽろ涙が止まりませんでした。 ご存知のように これは シベリアからの引き上げ船が着く 舞鶴の港で息子の帰りを待ちわびる母の姿を描いた歌ですよね。そのモデルとなった人も何年も前に亡くなられています。昨日の歌は 普段聴いている歌の中に浪曲が入っていて それによると・・・息子さんの(確か)しんじさんは 寒いシベリアの地で 敵の戦車に遭遇し 避けようと溝の中に入ったところまで消息は分かっているのですが その後の行方が知れないそうです。 敵の弾に当たったとか戦車に轢かれたとかだったら 諦めもつくが これでは 信じられない 母として諦めもつかないと歌ってらっしゃいます。まさしく母の気持ちですよね。昨日どうして涙が止まらなかったのか・・・私にも息子がいるから・・・その息子が この春から一年間海外留学するから・・・私が年をとったから・・・二葉さんがこの春77年の芸能人人生の幕を下ろされるから・・・いろいろありますが・・・3歳で初舞台 芸歴77年の 二葉先生の芸に感動しました…こんなに人々を感動させる力をお持ちなのに 引退する潔さを感じました。でも昨日改めてこの岸壁の母を聞き これはまさしく反戦歌ですよね。二葉百合子先生(石川さゆりさんがそう呼んでらっしゃいました)がいらっしゃらなくなって この歌の心をちゃんと伝えられる歌手の方が果たしていらっしゃるかな?残念です。私は 芸も持ってませんが これからも精進して先生のように気持ちの伝わる話し手になりたいと思いました。